『~介護食 種類と作り方のポイント~』
皆さんこんにちは!介護職に就いている方は経験されている方もいらっしゃると思いますが、介護士は身体的な介護のみでなく食事作りもする場合があります。施設勤務はもちろん、訪問介護などで利用者のご自宅で調理される方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ただでさえ日々の献立を考えるのは大変ですが、栄養面に加えさらに気遣いが必要な高齢者向けの食事を考えることは、経験が長い方であっても頭を悩ませることもあることと思います。
食べることは人間にとって楽しみの一つですので、食事の時間を喜んでもらえるようにしたいですよね。
そこで今回は、介護食に焦点をあててお話していきたいと思います。
1.介護食とは
介護食とはその名の通り、高齢者が食べやすいような工夫がなされた食事のことです。
高齢になるとどうしても身体機能が衰え、嚙む力や飲み込む力も弱くなっていきます。そのため、食事にも工夫が必要となります。介護される側も、食事のたびに「迷惑をかけて申し訳ない」という感情を抱くのは悲しいことです。
介護食は安全のためだけでなく、精神的にも安心感を与えているのです。
2.介護食の区分と種類
個人個人の状態により、食べやすいものは異なります。
日本介護食品協議会で制定されたユニバーサルデザインフード(UDF)では、噛む力・飲み込む力に合わせて段階を4つに分けています。
・区分1:「容易に噛める」食べ物
やわらかいご飯や焼き魚、焼き豆腐など。硬いものや大きいものは食べられないが、飲み込む力はある方向け。
・区分2:「歯茎でつぶせる」食べ物
おかゆや煮魚・木綿豆腐など。ものによっては飲み込める方向け。
・区分3:「舌でつぶせる」食べ物
おかゆや魚のほぐし煮、絹ごし豆腐など。水分が飲み込みづらいことがある方向け。
・区分4:「かまなくてよい」食べ物
ペースト状のおかゆ、白身魚の裏ごし、粒のあるペースト状の食品など。固形物は小さくても食べづらく、水やお茶の水分が飲み込みづらい方向け。
続いてそれぞれの区分を基にした食事の種類をご紹介します。簡単に表にまとめてみましたので、下記ご参照ください。
食事の種類 | 特徴 |
きざみ食(区分1) |
口に入れて噛みやすいように、食品を小さくきざんだ食事。 |
ソフト食(区分2~3) |
食品を舌でつぶせるくらいまで煮込んだりゆでたりして、やわらかく調理した食事。 |
ミキサー食(区分4) |
食品をミキサーにかけて飲み込みやすい液体状にした食事。 |
流動食(区分4) |
消化しやすいことを重視した、スープや重湯など液体状の食事。 |
その他、食品をミキサーにかけ、さらに飲み込みやすくするためにペースト状やゼリー状にした食事である嚥下食というものもございますが、大まかに分けて上記4つとなります。
3.作り方のポイント
栄養は大切で、食べやすさや飲みやすさももちろん大切です。ですが、食事が出された時の「おいしそう!」と感じるかどうかの見た目も食欲を出してもらう上で重要です。見た目や味付けが悪いと食欲は失われてしまいますので、例えば肉料理にはニンジンやほうれん草など彩の良い野菜を添える、魚料理にはお漬物やはじかみを添えるなどパッと見の工夫を凝らしましょう。
味付けの面では、むせ込みの原因にもなるので酸味は強くしないなどの工夫が必要です。
また、食べやすい食材を厳選することに加え、上記の食事の種類でも見たように食べやすい状態にしなければならないので、食材をやわらかく煮たり蒸したりすることや、切り込みを入れ、繊維質をたつように切るなど調理方法の工夫も重要です。
4.まとめ
介護食について、いかがでしたでしょうか。やはり通常の食事よりも気を配らなければならないことは多いです。
介護職の皆さんは食事を作ることだけが仕事ではなく忙しい合間をぬって調理されていることと思いますので、少しでも時間に余裕を持つため、また、負担軽減のためにも調理器具を揃えると良いのかなと感じます。
見た目も重要ですが、一つ一つ食材を切っていては時間がかかるのでいろいろな種類の型抜きがあったり、最新の圧力鍋やフードプロセッサーなどの電化製品があればメイン料理もかなり時短になりますよ!
予算もありますので一口には言えませんが、食は生きるために大事なことです。ぜひ提案してみてください。
介護される側もする側も、気持ちよく毎日を過ごせることを願っています。
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