『要支援』と『要介護』の違い、ご存知ですか?!

皆さんこんにちは!

介護・看護業界を目指す方は既にご存知かと思いますが、高齢者が介護サービスを受けるためには、住まいのある市区町村から介護保険の認定を受ける必要があります。
認定は介護を必要とするレベルによって7段階に分けられ、「要支援」か「要介護」のどちらに認定されるかで、受けられる介護サービスの内容や個人負担額などが大きく変わってきます。
この「要支援」と「要介護」、言葉自体は”なんとなく”耳にしたこともある方も多いと思いますが、その違いはどんなものかご存知でしょうか。
今回はこの似て非なる2つの違いについてご紹介していきたいと思います。

 

1.要介護認定とは

要支援と要介護の違いに触れる前に、その前提となる「要介護認定」について少し触れておきます。

要介護認定とは、介護保険サービスを受けるときに必要となる調査です。介護保険制度では、65歳以上の人は介護保険の被保険者として介護サービスが利用できるようになりますが、無条件に誰もが利用できるわけではなく、利用するにあたって最初に審査を受けなければなりません。

要介護認定を申請し、介護の必要度やどのようなサービスが必要かなどの認定調査を経て、その判定結果に基づいて介護保険サービスが受けられるようになるのです。この要介護認定の流れの中で、最終的に「自立(非該当)」「要支援」「要介護」という3種類の判定が下されます。

 

2.「要支援」と「要介護」の違い

では早速、要支援と要介護の違いについてみていきましょう。この違いは介護保険法第7条で定義されていますが、ここではわかり易い言葉にしてお伝えします。

 

≪ 要支援 ≫

基本的日常生活動作をほぼ自分で行うことが可能で、現時点で介護が必要ではないが一部支援が必要な状態を指します。

状態により、要支援1と要支援2に段階分けされています。

 

≪ 要介護 ≫

日常生活上の動作を自分で行うことが困難で、何らかの介護を要する状態を指します。

状態により、要介護1~要介護5に区分されており、数が大きくなるにしたがって介護度は重くなり、より介護が必要な状態になります。

上記より、要支援と要介護の介護度は、要支援<要介護 という関係性になります。

ちなみに要支援では介護保険サービスは受けられませんが、介護予防サービスを受けられます。今はまだ助けはあまり必要でないけれど、要介護状態になることを未然に防ぐということですね。

 

3.「要支援」と「要介護」、認定段階別の状態

要支援と要介護の大まかな意味を理解したところで、今度は各段階ごとの状態についてみていきましょう。

図で見るとよりわかり易いと思いますので、参考までに厚生労働省が作成している資料も掲載しておきます。

 

要介護度 身体の状態
要支援1 社会的支援を必要とする状態

要介護状態区分の中で最も軽く、ほとんど介護を必要としない状態です。

要支援2 生活に支援を要する状態

要支援1と同様にほとんど介護を必要とせず食事や排泄も自力で行えますが、要支援1と比べてより支援を必要とする状態です。

要介護1 部分的な介護を要する状態

要支援よりも手段的日常生活動作を行う能力がさらに低下し、部分的な介護を必要とする状態です。

要介護2 軽度の介護を要する状態

要介護1の状態に加えて、基本的日常生活動作についても部分的な介護を必要とする状態です。

要介護3 中度の介護を要する状態

要介護2の状態と比べ、基本的日常生活動作、手段的日常生活動作を行う能力がともに著しく低下します。
家事などの身の回りのことや立ち上がり、歩行、排泄など、これまで助けがあれば自分でできていたことができなくなり、全面的な介護を必要とする状態です。

要介護4 重度の介護を要する状態

要介護3の状態に加えて、さらに日常生活動作能力が低下した状態です。
物事への理解も著しく、常に不安行動が見られます。

要介護5 最重度の介護を要する状態

要介護4の状態からさらに動作能力が低下し、助けがあっても全てのことにおいて自力でできない状態です。
要介護状態区分の中で最も重く、介護なしで日常生活を送ることはほぼ不可能といえます。

※「介護ワーカー」「価格.com 保険」HP参照

 

厚生労働省 老人保健課資料より
参照:厚生労働省 老人保健課資料

 

4.介護度により異なる利用サービス

要支援と要介護という言葉の違いから少し話が反れますが、利用可能なサービスについてもそれぞれ違いがあることを頭にいれておきましょう。

要支援や要介護度により、使えるサービスの種類や頻度が変わってきます。例えば訪問介護や訪問入浴、訪問看護、訪問リハビリテーションなどの訪問型サービスは要支援1~要介護5のどの状態の方でも利用可能ですが、要支援1の場合は週1回、要介護3では週3回、要介護5になると週6回までOKかつ福祉用具の貸与もあるなど目安が変わってきます。また、訪問介護でも夜間対応は要支援の認定では利用できず、要介護認定者のみとなります。

本人の状態や希望によりサービス内容の組み合わせは様々ですが、利用できるサービスは介護度別に細かく規定されているため利用の際は注意が必要です。

 

5.まとめ

要支援と要介護の違い、簡単にではありますがご理解頂けましたでしょうか。

未経験からスタートされる介護士、看護師の方もいらっしゃると思いますが、勤務する際、ご利用者様から質問されることもあるかもしれませんので、ぜひ知識として持っていて下さいね!

今回ご紹介できませんでしたが、要支援と要介護では、サービス利用開始に向けた手続き方法に違いがある他、支給限度額にも違いがあるなどまだまだ異なる点は存在します。いつか介護が必要になったとき、頭の片隅に入れておけば何も知らないより落ち着いて行動できるはずですので、現在必要がない方も事前に情報確認してみることをおススメします。

介護のイラスト「ベッドに寝るおじいさん」