『介護業界での外国人労働者を考える』

皆さんこんにちは!

何気なく利用するコンビニエンスストアや飲食店、そして工場にも外国人の方をよく見かけますよね。近年は介護分野でも外国人の雇用が増えており、2018年には146万人を超えています。

少子高齢化の進む日本において海外に頼らざるを得ない現状はあるものの、実際の受け入れ体制や課題などは知らない方も多いかと思います。そこで今回は日本の介護分野での外国人労働者の現状についてご紹介します。

 

そもそも外国人労働者とは

外国人労働者とは、就労可能な在留資格を有している外国人のことを指します。雇い入れ及び離職の際は、氏名・在留資格・在留期間・生年月日・性別・国籍などを公共職業安定所に届け出ることが雇用対策法第28条に定められています。

一口に「外国人労働者」といっても、日本への移住または移民労働者、期間限定で滞在する労働者、留学ビザなどで日本に滞在しながら一定の規定の下で働く外国人留学生など、その区分はさまざまです。

日本での受け入れ

外国人労働者の受け入れは製造業や宿泊業・飲食サービス業などに多くなっていますが、医療・介護分野で働く外国人は2019年10月現在で3万4,261人(構成比2.1%)です。厚生労働省によると、そのうちの半数以上が社会保険・社会福祉・介護事業などの介護福祉分野で働いています。

2019年4月には「改正出入国管理法」が施行され、在留資格制度「特定技能」が創設されました。この資格は、特定技能1号と2号からなり、一定の専門性や技能、日本語能力を持つ外国人労働者で国内の人材不足を補おうとするものです。対象となる14の分野の1つに介護分野が認定されたことにより、今後介護分野での外国人労働者の数はさらに増加するでしょう。

 

現状と課題

さて、さらなる増加をたどりそうな外国人労働者ですが、現場では様々な課題があるのが現状です。

まず、一番は言語の問題。急を要する事態や専門用語もあり、介護業界においてはここか一番のハードルとなっているようです。次に、性格。性格が「合う・合わない」というのは日本人同士でももちろん起こりうる問題ですが、ここにそれぞれの国の国民性や文化の違いなどが乗っかり、入居者・利用者に拒否反応を示されないかという懸念をする施設もあるようです。

また、2017年より在留資格に「介護」種別ができ、外国人留学生として介護福祉士養成施設で学び、介護福祉士資格を取得した後、在留資格「介護」により介護福祉士として日本で働いてもらうための制度はあるものの、日本語で介護について学べる大学や専門学校を卒業し、日本語で国家資格である介護福祉士の資格を取得することは、外国人材にとって非常に難易度が高いというのが現状です。

 

受け入れメリット

このように課題は多いものの、すでに60%以上の介護施設で人材不足が起こっていおり、スタッフが集まらないためにベッドを余らせている日本では、外国人労働者の受け入れメリットは大きいと言えます。2025年には「超高齢社会」となり、38万人の介護人材が不足すると予測されています。そこで次は外国人労働者の受け入れメリットについて見ていきます。

メリットその1 人材不足緩和による仕事負担軽減

最初は言葉の問題や外国人スタッフの生活サポートなどで一時的に労働時間が増加するかもしれません。ですが、技能実習生は常勤職員として3年間しっかりと働くことや受け入れをやめない限り継続的に新しい人材の確保が可能なため、長い目で見れば戦力として十分期待できます。

メリットその2 仕事意欲が高い

途上国では平均賃金が低く、国内の産業が少ないため、仕事に就けない若者もいます。海外で働く外国人の中には働いてお金を稼ぎ、母国にいる家族の暮らしを支えたいという切実さを持っている人が少なくありません。「家族を支えたい」という明確な目標があるため、仕事意欲が高くまじめで、現場にも良い影響を与えてくれることでしょう。

メリットその3 異文化交流が可能

言葉や文化の違いは不安も呼びますが、一方でメリットもあります。利用者のお年寄りが外国人スタッフに日本語を教えたり、華道や書道など日本文化を教えるという機会もできるため、コミュニケーションが増えるだけでなく、利用者にとってもよりイキイキと過ごせる環境になるのではないでしょうか。

逆に利用者が外国人スタッフから母国の挨拶や文化の紹介などをしてもらうのも素敵な異文化交流ですよね。

このように外国人スタッフがいることで、プラス面も多くあります。

 

まとめ

筆者は昔、インドネシアで駐在員の妻をしていた友人に招かれ、現地を訪れました。観光地として有名なバリ島では見かけませんでしたが、ジャワ島では街の景色から貧富の差の激しさを一目にして知りました。どんなにボロボロのタオルでも欲しがる人や、お金がないために親自ら子供を悪の道へ進ませてしまう人がたくさんいるそうです。

外国人介護従事者が日本や介護の現場に期待することと、日本が外国人介護従事者に期待することに大きな乖離や誤解があってはなりませんが、世界の現状を知る度に労働省不足の日本と仕事を必要としている世界の人々をもっともっと結び付けられる社会になるといいなと感じます。