『介護・看護業界におけるテレワーク』

皆さんこんにちは!2020年、世の中を一気に変えたコロナウイルス。楽しみにしていた学生生活が入学式はなく、授業はオンラインになってしまった大学生、売上減少が続く飲食店、急な休校で働けなくなったお母さんたち、外出できず困っている営業マン、、、予定変更を余儀なくされた人は数知れないでしょう。むしろ何も変化のなかった人などいないのではないでしょうか。

そんな中、世界中、そして様々な業界でテレワークが広がっています。医療・介護業界は相手あってのものですのでどうしてもテレワークで完結というわけにはいきませんが、コロナウイルスが流行して1年以上が経過し、一見困難と思われるこの業界でも少しずつ導入されているようです。

そこで今回はどのようなことなら導入可能なのか、また、効果や将来性についてご紹介します。

1.医療や介護現場で可能なテレワークにはどんなものがあるか

掃除・料理などの生活支援や入浴・排泄ケアなどの身体介護等はどうしても利用者と接する業務ですので、テレワークを導入するのはそれ以外のお仕事についてということになります。具体的にはレセプト業務や職員会議、報告書などの事務作業や相談援助業務になります。もちろん実務での時間が長いのですが、単純に「事務作業」といっても利用者様の結果記録を記入する業務や会社が連携している他事業所とのやりとりなど結構膨大な時間を費やしているのではないでしょうか。

2.具体的な導入事例

では実際にテレワーク導入事例を見てみましょう。

業種:介護サービス事業
実施事項(対象:ケアマネジャー、訪問ヘルパー、訪問看護師)

地域連携型クラウドサービスを導入し、システム上にて訪問記録付けや申し送りを行ったり、ケアプラン作成を行っている。また情報共有システムを使用しての会議・報告なども実施している。

業種:大学病院

実施事項(対象:医師)

自宅へ専用PCを設置。在宅で患者のカルテを産業することが可能なシステムを導入。患者さんの個人情報の流出の危険については、医師のみが閲覧できるよう静脈認証を取り入れるなどして防止を図っている。

業種:特別養護老人ホーム

実施事項

居宅介護支援サービスを担当するケアマネジャーの負担を軽減するため、施設のパソコンを遠隔で操作できるシステムを導入。コロナ対策はもちろんだが、本来は残業時間縮減が目的。

3.導入結果

上記はそれぞれ異なる施設の導入事例ですが、結果には共通点が多くありました。

  • システム上に記録をつけ申し送りを行うことにより、利用者に関する細やかな情報がミスなくありのまま複数のスタッフに届くため、一目で共有しやすい
  • システムさえあれば各スタッフの行動は全て会社が把握出来るので、従来なら事務所に戻ってくる時間を自宅に帰ってもらうという形でも対応できる
  • 会議内容が記録され、後から確認することが可能になり情報共有のためだけにわざわざ事務所に集まる必要がなくなった
  • 帰宅後自宅でその日診療した患者のカルテ、検査データ等を参照して治療方針策定を行うなどの業務が可能となり、育児と医業の両立に役立っている(こちらは医師の意見ですが、ケアマネジャーや看護師の方にも応用できそうです。)

テレワークを選択することで肩身がせまい思いをさせないことや、さぼっていると思われる不安から隠れ残業をするなど必要以上に頑張ってしまうというデータもあり、そうならないために業務の工夫が必要であったりとマイナス面も確かにあります。ですが、テレワークを導入することでサービス品質を上げることは可能と言えそうです。

4.まとめ

IT関係、システムエンジニアや編集者など、テレワークに向いている職種がある一方、介護職をはじめ、対人援助職にはテレワークには不向きとされています。ですが、新型コロナウイルスは常日頃から人と接する対人援助職にこそリスクが高いものです。少しでも感染予防に繋げるため、また業務の効率化を図るために、テレワークに不向きな業界であったとしても必要な道具やサービスを使用して、できることからテレワークに取り組んでみるのはいかがでしょうか。

別の観点からになりますが、仕事を持ちながら介護を行う人の年齢は約8割が40~50代。企業がテレワークを導入し在宅勤務ができるようになれば、家で介護をしている方の負担減にもなり、企業からすれば費用をかけて育ててきた中堅・r社員の突然の離職を減らすことにも繋がります。テレワークには賛否両論ありますが、介護は高齢の親を持つ人には避けて通れない問題です。このように少し視野を広げて介護離職者を少しでも減らせることにも繋がるといいなと思います。