『どうなる?!2021年度の介護報酬改定』

皆さんこんにちは!2021年度は3年おきに改訂のある、介護報酬改定の年です。

改訂内容は介護事業所の運営や現場の介護職員にも影響がありますので、気になる方は多いのではないでしょうか。そこで今回は、今年度の改定内容と今後の介護業界の変化について探ってみようと思います。

介護報酬改定とは何か

そもそも介護報酬とは介護サービス事業所が高齢者や障がい者に介護サービスを行った際、そのサービスの対価として事業所が受け取るお金のことです。

介護報酬は要介護度やサービスの内容、事業所の所在地などを考慮しながら、サービスの種類ごとに平均的な費用(基準額)が決められます。 介護報酬の基準額は、審議会の意見を聴いて厚生労働大臣が定めることとされています。

介護報酬は、介護サービス事業所の経営状況や物価水準、介護現場の課題などを総合的に勘案しながら、3年おきに改定されます。

 

2021年度改定率はプラスへ

2021年度の介護報酬の改定率は、0.7%増に決定しました!報酬のほか、運営基準上での事務負担軽減なども2021年介護報酬改定のポイントとなっています。プラスとなった背景として、新型コロナウイルスの影響や人材不足、厳しい経営環境などがあげられました。

改定内容 5つの柱

では、介護報酬改定の内容について見ていきましょう。これまでの改定項目に加え、新型コロナウイルスの影響で新たに「感染症や災害への対応力の強化」が追加されています。

1.感染症や災害への対応力強化

委員会の開催、研修や訓練の実施、地域との連携など日ごろからの備えと業務継続に向けた取り組みを推進することが求められ、感染症や災害が発生した場合でも、利用者に必要なサービスが安定的・継続的に提供される体制を構築することがあげられています。

2.地域包括ケアシステムの推進

住み慣れた地域において、利用者の尊厳を保持しつつ、必要なサービスが切れ目なく提供されるよう取組の推進が求められています。また、無資格の介護職員が「認知症介護基礎研修」を受講するよう、介護サービス事業所に義務付けるとされています。

・認知症への対応力向上のための取組み

・看取り対応の充実

・医療と介護の連携推進

・介護保険施設や高齢者住まいにおける対応強化 など

3.自立支援・重度化防止の取組の推進

制度の目的に沿って、質の評価やデータ活用を行いながら、科学的に効果が裏付けられた質の高いサービスの提供を推進することが求められています。

注目ポイントとしてはデータベースであるCHASE(チェイス)・VISITへのデータ提出とフィードバックの活用により、PDCAサイクルの推進とケアの質の向上を図る取り組みを推進し、新たに評価をしていきます。

・リハビリテーション・機能訓練、口腔、栄養の取組の連携・強化

・寝たきり防止の取組み推進 など

4.介護人材の確保・介護現場の革新

介護職員の処遇改善やテクノロジーの活用により介護サービスの質の向上及び業務効率化を推進すること、介護現場の業務負担軽減などが求められています。

5.制度の安定性・持続可能性の確保

必要なサービスは確保しつつ、適正化・重点化を図ることが求められています。※適正化による廃止事項もあるため注意。

・評価の適正化・重点化

・報酬体系の簡素化 など

介護現場で働く人への影響

では、今回の介護報酬改定で現場で働く人への影響で考えられるものは何でしょうか。

まず、新たに感染症に関する事項が追加され、感染症対策の強化が一層求められていることから通常の研修に加え、感染症対策のための研修や訓練が実施される可能性があります。またテクノロジーの活用という部分では、これまた新型コロナウイルスにより広まりをみせているオンラインを活用した多職種との連携業務や部分的なテレワークなども出てくるかもしれませんね。

最後に

新型コロナウイルスへの感染対策が必須になったことにより、マスクの着用やこまめな手洗い、飲食店の時短営業や一人置きにしか席に座らない暗黙のルールのある電車内など、すべての人々が日々の生活の中で今まで通りにはいかない毎日を過ごしてきたことと思います。

特に高齢者への感染の懸念は大きく、介護業界においては尚更苦労されていることでしょう。負担は増えているのに人材不足が続く、そんな中で、報酬改定という側面から物理的にも精神的にも現場で働く方々が少しでも楽になることを願っています。